さあ。月曜日

黒須田です

きょうは暴落の月曜日です!
米国の金利上昇が株価に与える影響を懸念する声が増加している。5月10日の
FO
MC(米公開市場委員会)では短期金利を0.25%引き上げて5.00%にな
る見
通しだが、ここで打ち止めとなるかどうかへの関心が高い。これまでは打ち止め
観測
が強かったが、直近の経済指標からはさらなる利上げの公算も指摘されている。

10年債金利は年初の4.37%から先週には5.05%まで上昇している。野
村証
券では17日付のストラテジーフラッシュで、日本株に影響をおよぼす経路とし

(1)米国の景気悪化の日本景気への影響(2)米国の株価下落に伴う日本株
需給
悪化(3)国際的な金融市場の混乱――などが考えられるとしている。現時点で
はい
ずれも懸念は大きいものではないとしているが、リポートでは「(金利の上昇が
)今
後、期待インフレ率や金利の先高観が実体経済以外の要因で生じるケースには注
意が
必要」とも指摘していた。

 米金利上昇が株価を急落させたケースは直近で1987年10月のブラックマ

デー、2000年のITバブル崩壊があるが、当時は企業収益の予想益利回り(
PE
Rの逆数)が長期金利(10年債利回り)を下回り、株価が割高な状況にあった
。今
回はS&P500種の予想益利回りが7.2%(S&P500ベース)と大きく
上回
っている。野村証ではリスク要因として、イラン情勢の事態の推移に関心を高め
てお
くことが必要だともしていた。

創建ホームズ(8911

 06年2月期の連結経常利益は前の期に比べて63%増益、今期も42%増の
23
億5000万円(1株利益1万521円)を計画している。同社は目黒や世田谷
など
の高級エリアを中心とした建売住宅を展開しているが、高額物件の伸びが要因。
外資
系証券によると、平均販売価格は7700万円、自由が丘事業部に限定すると1
億1
400万円に達するとしている。また、今期分の土地の仕入れは80%終了して
いる
という。

売りが売りを呼ぶ展開となって安値引け

日経平均            17,000.36 (▼233.46)
日経225先物         17,030 (▼200 )
TOPIX            1,719.05 (▼ 25.02)
単純平均             543.38 (▼ 8.90)
東証二部指数           5,043.16 (▼ 89.76)
日経ジャスダック平均       2,672.51 (▼ 32.89)
東証一部
値上がり銘柄数          164銘柄
値下がり銘柄数         1,474銘柄
変わらず             56銘柄
比較できず            0銘柄
騰落レシオ           105.26%  ▼ 9.77%
売買高            14億3339万株(概算)
売買代金        2兆0002億3200万円(概算)
時価総額          547兆2847億円(概算)
為替(15時)          118.29円/米ドル

◆市況概況◆

 週末の米国市場が休場で週明けの欧州市場が休場となり、様子見気分の強い
中で軟調となりました。朝方こそ底堅い動きを見せたものの期待した通りに戻
らないと見ると目先筋の見切り売りや仕掛け的な先物のまとまった売りに煽ら
れるように売り急ぐ動きとなり、大幅安となりました。「これ」といった売り
要因も無いのですが、金利上昇懸念、イラン問題などの地政学リスク、個別の
業績悪化や不祥事など売り要因を探しては売り急ぐような動きとなりました。

 為替も債券も大きな動きはなく、主要な経済指標の発表があったわけではな
いのですが、市場の動きを見て動くような投資家が「下向き」と見ると売り急
ぎ、その動きを見て目先筋の見切り売りが出て、その下げを見て慌てて「利益
が出ているうちに・・・」といった売りも出る、というような「売りが売りを
呼ぶ」展開となったのではないかと思います。最近の相場でよく見られる現象
ですが、ちょっとしたことを市場が大げさに捉え、元来の材料よりも指数が大
きく振れるといったことではないかと思います。

 小型銘柄も軟調となるものが多く見られましたが、特にどこの業種が売られ
るというような動きはなく、満遍なく売られているような感じです。先物には
断続的に仕掛け的な売りが出て指数を押し下げ、市場のセンチメントを悪化さ
せる要因となっていたようです。決算発表の本格化を前に手仕舞いを急ぐ動き
もあったのかもしれません。

 総じて軟調な動きとなり、ちょっと前の買い気の旺盛であった相場とは様変
わりとなっています。金利上昇や景況感の悪化、個別の悪材料など売る理由を
探しては売り煽るような動きも見られ、好業績を再認識するような展開が見え
ると逆に一斉に買い煽るような動きになって来るのでしょう。先物の仕掛け的
な動きに目先筋が振らされて指数が動き、その指数の動きを見てあたふたとし
ている投資家が多いような気がします。


(投資情報センター 清水洋介)


−<今日の言葉>−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
手仕舞い(てじまい)
 保有している銘柄や信用取引の建て玉などを売却や返済をして現金化するこ
 とをいう。つまり、保有しているポジションを減らす、もしくは、なくすこ
 とをいう。手仕舞いが行われる理由は、利益を確定するために「手仕舞い
 をする他、週末などの取引がない日に何が起こるかわからないリスク(政治
 的要因やテロなどの「イベントリスク」)を出来るだけとらないようにする
 ために行われることもある。
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◆個別銘柄◆ 

 ほぼ全面安の中、好業績銘柄はしっかりとした動き

みずほ (8411) 972,000円 ▼28,000 円 :1株単位
 朝方から売りが先行してさえない動きが続き、引けは大幅安となりました。
同社など内需関連銘柄に海外投資家が利益確定売りを出しているとの声もあり
ました。

アドバンテ (6857) 14,290円 ▼30 円 :100株単位
 今期の収益見通しへの期待もあって買いが集まり、堅調に推移する場面も見
られましたが、利益確定売りなどに押されて上げ幅を縮小し、引けは小幅安と
なりました。

JR東日本 (9020) 895,000円 ▼13,000 円 :1株単位
 「駅ナカ」ビジネスへの課税が強化されると報じられ、税負担の増加による
収益悪化を懸念する売りが優勢となり、さえない動きとなりました。

武 田 (4502) 6,960円 △10 円 :100株単位
 前期の連結営業利益で増益を確保したと報じられたことがきっかけとなって、
今期の収益拡大への期待などもあって買いが集まり、堅調に推移しました。

コスモ石 (5007) 639円 ▼2 円 
 同社の千葉製油所で爆発事故が発生して原油処理量が半減し、収益悪化懸念
などから朝方から売りがかさんで軟調となり、後場に入ってからは切り返して
前日比プラスに転じる場面も見られましたが、引けは軟調となりました。

松坂屋 (8235) 1,052円 △1 円 
 国内系投資ファンドが同社株式を買い増していたことが明らかとなり、思惑
的な買いが入って、堅調な動きとなりました。