きょうは半日

長津田・やり方

基調は強含みだが値がさ銘柄の一角や銀行株が軟調で指数の上値は重い

日経平均            17,470.46 (△ 48.53)
日経225先物         17,480 (△100 )
TOPIX            1,733.59 (△ 5.57)
単純平均             473.36 (△ 2.43)
東証二部指数           4,204.27 (△ 4.52)
日経ジャスダック平均       2,214.99 (△ 4.12)
東証マザーズ指数         1,223.92 (△ 14.11)
東証一部
値上がり銘柄数         1,013銘柄
値下がり銘柄数          583銘柄
変わらず             118銘柄
比較できず            1銘柄
騰落レシオ           118.15%  △9.69%
売買高            22億2051万株(概算)
売買代金        2兆8559億6000万円(概算)
時価総額          554兆9435億円(概算)
為替(15時)          121.77円/米ドル

◆市況概況◆

 週末の米国市場がもたついていたことやハイテク銘柄の業績に対する懸念な
どが取りざたされて売り先行の始まりとなりました。外国人売買動向(外資
13社ベース、市場筋推計)は大幅買い越しとされたのですが、目先的な利食い
売りや手仕舞い売りが先行したこともあって下げ幅を広げる場面もありました。
それでも利上げ見送り期待も強く、金利敏感銘柄の一角や配当利回りに期待す
る動きは強く、底堅さが確認されると買い戻しを急ぐ動きもありもたつきなが
らも底堅い展開となりました。

 後場に入ると戻り歩調となりました。昼の市場外取引も金額は大きくなかっ
たものの買い越しと伝えられて前場の高値を抜ける場面もありました。ただ、
月末接近と言うことに加え、決算発表の本格化を控えていること、米国でも今
週は重要な経済指標の発表も多いことなどもあって目先的な利食い売りや見切
り売りがかさみ一時軟調となるなど方向感のない展開となりました。

 小型銘柄は比較的底堅い動きではあったのですが、まちまちとなりました。
東証マザーズ指数は大幅高となるなど値動きのいい銘柄には買いも集まってい
たようです。先物へのまとまった売り買いも散見されたのですが、方向感を出
すような展開にはならず目先筋の小掬い商いが中心となっていたようです。

 東証一部でも値上がり銘柄が1,000銘柄を超えるなど値がさ銘柄や銀行株が軟
調となったことで指数の上値は押さえられましたが基調は強含みであることに
は違いないようです。これから決算発表が本格化するなかで個別に一喜一憂す
る展開となって来るのでしょうが、好業績が多ければ利上げに対する懸念が取
りざたされ、逆に芳しくない決算発表が続くようであれば利上げ見送り期待か
金利敏感銘柄を中心に物色されるのかもしれません。

マネックス証券 投資情報部長 清水洋介)

◆個別銘柄◆ 

 鉄鋼株や不動産株、商社株は堅調、銀行株や値がさハイテク銘柄の一角は軟
調

三菱UFJ (8306) 1,470,000円 ▼30,000 円 :1株単位
 金融庁が一部業務の停止命令などの行政処分を下す方向で調整に入ったこと
が26日に明らかになったと報じられ、軟調となりました。

JFEHD (5411) 6,800円 △110 円 :100株単位
 韓国・現代自動車グループの現代製鉄と広範な提携交渉に入ったと報じられ、
現代製鉄が進出する高炉方式の大規模な製鉄事業に参画し、自動車用など高級
鋼材の技術を供与するほかに、株式持ち合いも検討するとのことから、業界再
編の期待感が高まり、堅調となりました。

王子製紙 (3861) 659円 ▼8 円 
 2007年3月期の連結経常利益が従来の増加予想から、2期連続で減少となる
見通しだと報じられたことを嫌気する売りが入り、軟調となりました。

東 芝 (6502) 786円 ▼11 円 
 2007年末にフラッシュメモリーの第五工場を着工する予定でしたが、市況が
悪化しているため08年以降に延期する方向だと報じられ、また、半導体の価格
下落が響き、07年3月期の連結営業利益事業が従来予想を下回るとの見通しか
ら、業績の先行き不透明感が強まり軟調となりました。

ルネサンス (2378) 1,461円 ▼300 円 :100株単位
 2007年3月期通期の収益見通しを下方修正し減益見通しとなり、外資系証券
が投資判断を引き下げたことから、嫌気した売りが集まり、ストップ安となり
ました。

富山化 (4518) 985円 △83 円 
 岡山県の採卵養鶏場で鶏が死んだ問題で、この養鶏場の鶏から分離したウイ
ルスが「H5型」の高病原性鳥インフルエンザと判明したと岡山県が午前に発
表し、抗インフルエンザウイルス薬「T−705」の国内での臨床試験を24日
に開始していることから、将来の収益拡大に期待感が入り大幅高となりました。