なぜか、暴落

高島町

4751にピンチ
長い包み陰線が示現。

月末接近と言うことで手仕舞い売りや利食い売りに押されて軟調

日経平均            17,490.19 (△19.73)
日経225先物         17,520 (△40 )
TOPIX            1,731.60 (▼ 1.99)
単純平均             472.87 (▼ 0.49)
東証二部指数           4,193.83 (▼10.44)
日経ジャスダック平均       2,211.38 (▼ 3.61)
東証マザーズ指数         1,181.13 (▼42.79)
東証一部
値上がり銘柄数          707銘柄
値下がり銘柄数          873銘柄
変わらず             134銘柄
比較できず            0銘柄
騰落レシオ           110.30%  ▼ 7.85%
売買高            23億2684万株(概算)
売買代金        2兆9779億2800万円(概算)
時価総額          554兆4605億円(概算)
為替(15時)          121.82円/米ドル

◆市況概況◆

 米国市場はもたついた雰囲気でしたが、外国人売買動向(外資系13社ベース、
市場筋推計)が金額ベースでは小幅ながら株数ベースでは大幅買い越しと伝え
られたこと、シカゴ市場(CME)の日経平均先物が高かったことや寄り付き
前に発表になった鉱工業生産指数が予想を上回ったことなどから買い先行の始
まりとなりました。ただ、寄り付きの買いが一巡した後は日経平均の17,500円
の水準を底値に上値の重い小動きの展開となりました。

 後場に入っても大きな動きはなく、堅調ながらも上値の重い展開となりまし
た。決算発表の数字に一喜一憂しながら相場全体として方向感が出るというよ
りも個別の動きとなっていました。引けを意識した時間帯には先物にまとまっ
た売りが出て17,500円を割り込む場面も見られました。いったんは底堅い動き
となって戻りかけたのですが、目先筋の手仕舞い売りもあって結局日経平均
前日終値近辺での動きが続き小幅高となりました。月末接近に加え、日米の決
算発表や経済指標の発表、経済イベントなどもあることから売り急ぐ動きも出
たのではないかと思います。

 小型銘柄も見切り売りに押されるものが多く軟調となりました。東証マザー
ズ指数は業績の下方修正などを受けてストップ安となる銘柄が散見されるなど
目先筋の見切り売りもかさみ、大幅安となりました。センチメントは悪くない
のですが逆にその分見切りも早いようです。先物のまとまった売り買いもあま
り目立たなかったのですが、引けを意識する時間帯になると目先筋の投売りを
誘うかのような仕掛け的な売りもあって、指数を押し下げる要因となりました。

 鉄鋼株が利食い売りに押されたように目先的な動きが中心となり、利食い
りや見切り売りなどの回転が速いようです。日米の決算発表や経済指標の発表
も多く、月末も近いことから積極的にポジションを膨らませる動きも少なく、
目先的な方向につく動きが多いのではないかと思います。個別銘柄を見ると好
調な業績を発表しながらも羹に懲りたように慎重になる向きも多いようです。

マネックス証券 投資情報部長 清水洋介)

◆個別銘柄◆ 

 ここまで上昇していた鉄鋼株、海運株、商社株、不動産株などが利食い売り
や見切り売りに押されて軟調

新日鉄 (5401) 704円 ▼7 円 
 電炉大手の中山鋼(5408)と中部鋼(5461)との資本・業務提携を拡大する
と報じられ、業界の再編期待が膨らみ最後は利食い売りに押されましたが、一
時、昨年来高値を更新しました。

テルモ (4543) 4,840円 △250 円 :100株単位
 米国でのカテーテル関連商品の販売や高付加価値品の伸びが好調で、売上高
総利益率も改善し、2006年4―12月期の連結業績で経常利益が増益だったこと
から、収益の上振れを期待した買いが入り、大幅高となりました。

ライオン (4912) 663円 △41 円 
 主力の衣料用洗剤や台所用洗剤の新製品が伸び、早期退職など合理化効果も
利益を押し上げ、2007年12月期は連結経常利益が前期推定比約4倍の100億円程
度になる見通しと報じられ、好感した買いが入り大幅高となりました。

UFJニコス (8583) 457円 ▼46 円 
 07年3月期通期の連結最終損益が420億円の赤字となり、従来予想より赤字幅
が120億円拡大する見通しと発表され、それと同時に期末配当をゼロにすること
も発表され、収益悪化を嫌気した売りが入り大幅安となりました。

きんでん (1944) 976円 △7 円 
 低PBR銘柄として物色され、出遅れ銘柄を物色する個人投資家とみられる
買いが優勢となり、堅調となりました。

日本調剤 (3341) 3,210円 ▼500 円 :10株単位
 今期は処方せん応需枚数の減少で調剤薬局事業の売上高が計画を下回るほか、
ジェネリック(後発)医薬品事業の本格需要時期のずれ込みが響き減益になる
見通しで、07年3月期の連結業績予想を下方修正したことから、失望売りが入
りストップ安となりました。