気温も上がる、TOPIXも上昇

綱島パナソニック

基調は強含み、買い気も旺盛だが利食い売りで上値も重い

日経平均            18,215.35 (△26.93)
日経225先物         18,230 (△10 )
TOPIX            1,816.97 (△ 2.01)
単純平均             493.33 (△ 0.84)
東証二部指数           4,402.43 (△43.75)
日経ジャスダック平均       2,226.21 (△ 6.89)
東証マザーズ指数         1,164.07 (▼25.54)
東証一部
値上がり銘柄数          824銘柄
値下がり銘柄数          802銘柄
変わらず             92銘柄
比較できず            1銘柄
騰落レシオ           113.74%  ▼ 1.1%
売買高            30億0830万株(概算)
売買代金        3兆4729億0900万円(概算)
時価総額          581兆3240億円(概算)
為替(15時)          120.95円/米ドル

◆市況概況◆

 週末の米国市場は軟調となったのですが、外国人売買動向(市場筋推計、外
資系13社ベース)が買い越しとなったことなどもあって、買い先行となりまし
た。寄り付き小幅高で始まったあとも買い気は旺盛で堅調となりました。ただ、
目先的な過熱感が強いことや月末近くで目先筋の利食い売りなども多く、上値
も重くなりました。先週末売られたものなどが堅調となりましたが、先週後半
に堅調となっていたものには売り急ぐ動きも見られました。

 後場に入ってからは利食い売りに押されるものが多く軟調となる場面もあり
ました。昼の市場外取引は金額はそれほど大きくなかったのですが、やや売り
越しと伝えられました。寄り付きは前場引け値水準で寄り付いたのですが、
寄り付き直後から先物にまとまった売りが出て、利食い売りを急ぐ展開となり、
軟調となりました。さすがに下値では押し目買いや買戻しも入り底堅い展開と
なり、底堅さが確認されると改めて好業績や高配当が期待される銘柄を中心に
買いが入り結局は小幅高となりました。

 原油価格や貴金属価格の上昇で石油関連銘柄や非鉄金属株が幕間つなぎ銘柄
として賑わっています。小型銘柄はまちまちとなり、東証マザーズ指数は軟調
となったものの、日経ジャスダック平均や二部株指数は出遅れ感から堅調とな
りました。先物にはまとまった売り買いも散見され、後場にまとまった売りが
出た場面では下値を売り叩く動きも見られましたが、あくまでも目先筋が中心
となっており、すぐに買戻しも入る状況となっていました。

 月末ということもあって、ますます目先筋の動き、回転が速くなって来たよ
うな感じです。3月に入るとSQ(特別清算指数)算出に絡む思惑も出てくる
ので、その前に売り買いを急ぐような展開かもしれません。ただ、基調は強く、
あくまでも「上がれば売り」といった雰囲気ではなく、「下がれば買い」と言
った意識が強いような感じです。

マネックス証券 投資情報部長 清水洋介)

◆個別銘柄◆ 

 市況の好転を好感して石油関連株、非鉄金属株が高い

エイブル (8872) 2,665円 ▼130 円 :100株単位
 06年3月期の大量出店による先行投資負担や、景気回復にともなう人材確保
難が業績の重しとなり利益を圧迫し、2006年4―12月期の連結業績が赤字に転
落すると発表したことから、失望売りが入り大幅安となりました。

ソニー (6758) 6,390円 △40 円 :100株単位
 プレイステーション3を世界で400万台出荷したと発表したこともあり、外資
系証券が投資判断を引き上げ、好感した買いが入り堅調となりました。

トヨタ (7203) 8,290円 △60 円 :100株単位
 日銀が追加利上げに踏み切った後も円相場が落ち着いていることもあって、
収益改善を期待した買いが入り、上場来高値を更新、株式時価総額が初めて30
兆円の大台に乗りました。

オービック (4684) 24,380円 △330 円 :10株単位
 2008年3月期の年間配当を今期予想に比べ60円増の260円とする公算が大きく、
増配は4期連続で、増配額60円のうち40円は創立40周年記念配当になる見通し
と報じられたことから、堅調となりました。

アストマックス (8734) 87,000円 △10,000 円 :1株単位
 前週末のニューヨーク商品先物市場で大幅高となったことから、商品先物
証券の投資顧問業を営む同社の業績上ブレ期待が膨らみストップ高となりまし
た。

任天堂 (7974) 32,950円 ▼900 円 :100株単位
 銀行等保有株式取得機構が保有している同社株198万7400株を売り出すと発表
したことから、嫌気した売りが入り軟調となりました。


大引け日経平均株価は26.93円高の18215.35円。TOPIXは2.01ポイント高
の1816.97ポイント。東証1部の値上がり銘柄数は824、値下がり銘柄数は802。
出来高は30億830万株、売買代金は3兆4729億円。

日本株は3日続伸。造船や商社などが買われ、銀行、不動産が軟調。米国の
住宅ローン問題やイランの核開発問題が上値圧迫要因になったようです。一部
では、外国人投資家の買い越し額が今年に入って2兆4000億円、年率では18
兆円というペースで、ITバブルの1999年の9兆1000億円の2倍のペースであること
が話題になっており、これだけ大きな外国人買いが入りながら円安になっていると
いうことが問題視されています。為替証拠金取引で日本人がドルを買っているこ
とや、ヘッジファンドなどの円キャリー取引の大きいことを指摘する意見もあり、国内
勢の日本株への投資意欲が弱く、外国人が休んだだけで調整になってしまうリス
クも指摘されています。ただ、経済は好調。日曜日経は「国の貸出債権1000億
円規模で証券化」、「政府資産を圧縮」との記事を出しており、政府の借金が懸
念であった日本には朗報といえます。

メリルリンチ証券】
日経平均株価の予想値を2008年3月末で18500円、2009年3月末で19500円
と想定。また、2003年以降に限っては4月に下落する傾向が強いと指摘。日本株
の中長期的見通しに強気だが、短期投資家は3月に利食うのが良いとの見解。
セクターでは小売、銀行、証券など出遅れ内需株の推奨を継続し、家電を「アン
ダーウェイト」から「ニュートラル」へ格上げ。食品を「ニュートラル」から「アンダーウェイ
ト」へ格下げしています。

野村證券
不動産株よりも住宅株を推奨すると解説。住宅需要は金利の先高感と共に顕
在化するので、戸建てプレハブメーカー最大手の積水ハウス(1928)や新製品効果
で戸建て住宅受注が回復基調に入った大和ハウス(1925)に注目。マンション分
譲のゴールドクレスト(8871)は豊富な供給物件を抱えていることを評価。大手不
動産株の中では、利益に占めるマンション比率が高いことから野村不動産ホール
ディングス(3231)に注目しています。

HSBC証券】
第3四半期決算は売上高が前年比11%増、営業利益は13%増と好調で、コンセ
ンサスは来年度も楽観的と指摘。しかし、慎重な会社見通しは投資家心理にマ
イナスとコメントしており、先行き不安と解説しています。