中国発世界同時株安

豊田
昨日の上海市場が暴落。
つられて、アメリカ、ヨーロッパと下げて東京もーーー、
しかし、分足では寄り底

世界同時株安の様相で底堅さは見られたものの大幅安

日経平均            17,604.12 (▼515.80)
日経225先物         17,540 (▼570 )
TOPIX            1,752.74 (▼ 58.59)
単純平均             475.40 (▼ 15.07)
東証二部指数           4,288.44 (▼ 94.37)
日経ジャスダック平均       2,178.61 (▼ 42.71)
東証マザーズ指数         1,113.95 (▼ 32.40)
東証一部
値上がり銘柄数          33銘柄
値下がり銘柄数         1,676銘柄
変わらず             9銘柄
比較できず            1銘柄
騰落レシオ           98.78%  ▼ 7.32%
売買高            36億8640万株(概算)
売買代金        4兆8282億2300万円(概算)
時価総額          561兆2700億円(概算)
為替(15時)          118.18円/米ドル

◆市況概況◆

 世界同時株安となったことを受けて大幅に広い範囲で売り先行となりました。
為替が円高に振れたこと、外国人売買動向(市場筋推計)が大幅売り越しとな
ったことも「円キャリー取引」のアンワインド(巻き戻し=手仕舞い)が想起
され、売り急がせる展開となりました。寄り付きから売り気配を切り下げるも
のが多く、ほぼ全面安となり、その後の戻りも鈍く大暴落といった様相でした。
それでも寄り付いてからは戻る銘柄も多く、底入れ感が出て押し目買いなどが
入ることも期待されました。

 後場に入ってからは戻り歩調となりました。昼の市場外取引の金額は大きく
売り買いの偏りはないと伝えられたのですが、この期に及んでほとんど影響は
なく、寄り付いてから切り返すものが多かったことなどから買戻しなども入り
大幅安ながら底堅い動きとなりました。戻りも鈍いのですが、改めて下値を売
り叩く動きも少なく、徐々に物色される銘柄が出てくるなど全般的に朝方ほど
の悲壮感も無く底値を固めるような動きも見られ、最後はここまで来て「お化
粧買い」でもないのでしょうが、まとまった買いもあって少し戻して引けまし
た。

 小型銘柄も見切り売りがかさみ大幅安となりました。下げ率とすれば主力銘
柄の動きを示す指数よりは小さく、戻り歩調となっていただけに慌てて見切る
動きもあったようです。先物にもまとまった売り買いは多かったのですが、ど
ちらか一方向に大きく相場を動かすというよりは目先的な売買やヘッジ売りが
多かったのではないかと思います。

 大幅下落となりましたが、まだ上昇トレンドには変化が無いものと思います。
戻りも鈍いように見られますが、今晩の米国市場が下げ止まれば(その可能性
は高いと思いますが)底値を確認したところで再び押し目を拾う動きなどから
堅調な展開になって来るものと思います。逆に米国株が底割れとなるようなこ
とになっても為替があまり円高に振れなければ戻りは鈍くなるのでしょうが、
底堅さを確認するような展開になって来るものと思われます。

マネックス証券 投資情報部長 清水洋介)

◆個別銘柄◆ 

 全面安の中でディフェンシブ銘柄として食品株が底堅い

ネットマークス (3713) 95,000円 △9,400 円 :1株単位
 日本ユニシス(8056)が住友電気工業(5802)傘下の同社を買収する方針を
固めたと報じられたことから、大幅高となりました。

住友不 (8830) 4,720円 ▼210 円 
 外資系証券が投資判断を引き下げ、27日の世界同時株安や国際的なマネーフ
ローの変調を受け、利益確定売りが出て大幅安となりました。

住金物 (9938) 566円 ▼19 円 
 世界的な株価急落の影響で手じまいを急ぐ売りなどが先行し、利益確定売り
が入り大幅安となりました。

明治電機 (3388) 3,340円 △240 円 :100株単位
 3月31日付の株主を対象に1株を2株に株式分割し、同時に増配すると発表
したことから、好感した買いが入り大幅高となりました。

任天堂 (7974) 31,500円 ▼900 円 :100株単位
 世界的な株価急落の影響を受けて相場全体の地合いが大幅に悪化、為替が円
高に振れたこともあって、利益確定売りが入り軟調となりました。

日清紡 (3105) 1,560円 △53 円 
 米投資ファンドが同社株を5.04%取得したことが明らかになったことから、
好感した買いが入り堅調となりました。



[東京 28日 ロイター] 東京株式市場で東証1部の売買代金が過去最高を更新し、
概算ベースで4兆8282億2300万円となった。
 これまでの最高はSQ(特別清算指数)算出日だった2005年12月9日の4兆6494億円。
立会外取引を含めた4兆7891億円をも上回った。