武内さんと

奉斎殿

米国株は堅調だが特に材料がない中、大幅安

日経平均            17,371.97 (▼295.36)
日経225先物         17,390 (▼270 )
TOPIX            1,706.93 (▼ 23.78)
単純平均             458.29 (▼ 5.98)
東証二部指数           4,071.44 (▼ 10.57)
日経ジャスダック平均       2,053.48 (▼ 5.72)
東証マザーズ指数          957.09 (▼ 16.13)
東証一部
値上がり銘柄数          206銘柄
値下がり銘柄数         1,470銘柄
変わらず             54銘柄
比較できず            1銘柄
騰落レシオ           96.42%  △1.74%
売買高            21億4432万株(概算)
売買代金        2兆9639億1300万円(概算)
時価総額          546兆6312億円(概算)
為替(15時)          117.93円/米ドル

◆市況概況◆

 米国市場でダウ平均が最高値を更新したにもかかわらず、売り先行となりま
した。外国人の売買動向(市場筋推計、外資系13社ベース)が大幅売り越しと
伝えられたことや一昨日の相場と同様にまとまった海外からの売りが出たので
はないかとの見方から売り急ぐ展開となり、大幅安となりました。それでも一
昨日の安値水準では押し目買いや買戻しも入り下げ渋りとなりました。

 後場になって一段安となりました。昼の市場外取引は金額は大きかったもの
の売り買いの偏りはないと伝えられたのですが昼休み中に為替が117円台に入る
など円高に振れたことで円キャリー取引の解消懸念や日銀支店長会議で福井日
銀総裁が景況感の良さを強調したと伝えられて、早めの利上げにつながるとの
見方などもあり、売り急ぐ展開となりました。一段安となると「中国が利上げ
をする」と囃す動きもあり、悪材料を探しては売り叩くような場面もみられま
した。さすがに引けを意識する時間帯には買戻しも入り、下げ渋りも見られた
のですが、最後まで買い気は戻らず大幅安となりました。

 小型銘柄も軟調となりましたが、主力銘柄の下げがきつい分相対的に底堅く
見えました。東証マザーズ指数は大幅安となりましたが、日経ジャスダック
均や二部株指数は底堅くなりました。先物にもまとまった売りが朝から断続的
に出て、思惑を呼んでいました。売りが売りを呼ぶ格好で、むきになって下値
を売り叩くような場面も見られ、大幅下落の要因の一つとなっていました。

 前場段階では日経平均も一昨日の安値水準で下げ渋っていたのですが、後場
になって下抜けると一気に「孕みは放れにつけ」とばかりに下げを加速する展
開となりました。それでもとりあえずは下値のサポートで下げ止まった(詳し
くは「マーケットメール−夕刊−」参照)と見られ、底堅い動きが期待されま
す。

マネックス証券 投資情報部長 清水洋介)

◆個別銘柄◆ 

 海運株や不動産株など好業績銘柄は底堅い

三井造 (7003) 513円 △10 円
 単価回復や造船需要の拡大で、主力の船舶部門の営業損益が黒字に転換し、
英国のボイラー関連の子会社売却益で特別利益の増加も響き、2007年3月期決
算を上方修正し、それと同時に増配を発表したことから、収益拡大を期待した
買いが入り堅調となりました。

王子製紙 (3861) 631円 ▼6 円
 原燃料コストが増加し、2007年3月期決算が減益になったと報じられたこと
から、減益幅拡大を警戒した売りが入り軟調となりました。

ロプロ (8577) 184円 ▼3 円 :100株単位
 大手消費者金融会社の2007年3月期決算は最終赤字額が各社で従来予想より
数百億―1000億円程度膨らむ見通しと報じられたことから、嫌気した売りが入
軟調となりました。

ガリバー (7599) 7,650円 △420 円 :10株単位
 直営店による中古車販売の取り扱い台数は前の期に比べ減少したものの、人
件費圧縮や広告宣伝費の削減で利益率が改善し、2007年2月期決算が増益にな
ると発表したことから、好感した買いが入り大幅高となりました。

アルク (2496) 31,900円 ▼200 円 :1株単位
 英語や日本語、こども用の通信教育用教材の販売が低迷していることが響き、
2007年5月期決算が赤字になりそうだと発表したことから、嫌気した売りが入
軟調となりました。

ミクシィ (2121) 1,750,000円 △120,000 円 :1株単位
 運営するソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「mixi」の加
入者数や閲覧数が伸び、広告収入が拡大し、2007年3月期決算を上方修正した
ことから、好感した買いが入り大幅高となりました。