今日の武内さんと

奉斎殿

「世界同時株安」が回避され、堅調だが上値も重い

日経平均            17,452.62 (△80.65)
日経225先物         17,410 (△20 )
TOPIX            1,710.07 (△ 3.14)
単純平均             458.12 (▼ 0.17)
東証二部指数           4,051.34 (▼20.10)
日経ジャスダック平均       2,045.34 (▼ 8.14)
東証マザーズ指数          935.49 (▼21.60)
東証一部
値上がり銘柄数          676銘柄
値下がり銘柄数          915銘柄
変わらず             139銘柄
比較できず            0銘柄
騰落レシオ           90.51%  ▼ 5.91%
売買高            17億9019万株(概算)
売買代金        2兆2736億0600万円(概算)
時価総額          547兆4976億円(概算)
為替(15時)          118.68円/米ドル

◆市況概況◆

 米国市場で「世界同時株安」の連鎖が止まり、昨日の反動もあって買い先行
となりました。ただ、外国人売買動向(市場筋推計、外資系13社ベース)が大
幅売り越しと伝えられたこともあって、あっさりと寄り付いた後も上値の重い
展開となりました。実際にまとまった売りが出たわけでもなく、先物に仕掛け
的な売りが出たわけでもないことから、昨日とは違い底堅い動きにはなったの
ですが、終始上値の重い展開となりました。

 後場に入っても堅調ながらも上値の重い展開となりました。週末と言うこと
で積極的に買い上がる動きもなく、逆に昨日の下げで売りもある程度出切った
格好で底堅く方向感のない展開となりました。昼の市場外取引が金額は大きく、
やや買い越しと伝えられたことで外国人のまとまった売りへの懸念もうすらぎ
押し目買いも入るのですが、今一つ盛り上がりに欠ける展開が続きました。

 小型銘柄はあいかわらず軟調保有株式の評価損の問題などが新聞で取り上
げられたこともあり、売りが止まらない感じです。日経ジャスダック平均や二
部株指数は軟調東証マザーズ指数は大幅安となりました。先物にはまとまっ
た売り買いも散見されましたが、大きく方向付けるような動きにはならず、目
先筋の小掬い商いが中心となっていたようです。

 「世界同時株安」からの戻りの鈍さが指摘されていますが疑心暗鬼の相場が
続いています。4月、5月の急落と言うのが毎年恒例のようになっていること
も、決算発表時の慎重な見方同様、懸念材料となっているのかもしれません。

マネックス証券 投資情報部長 清水洋介)

◆個別銘柄◆ 

 ハイテク銘柄など輸出関連銘柄の一角が堅調

キヤノン (7751) 6,560円 △50 円 :100株単位
 カラー複合機レーザープリンターデジタルカメラの販売好調が寄与し、
2007年12月期決算が8期連続で過去最高を更新する見通しだと報じられたこと
から、好感した買いが入り堅調となりました。

プレナス (9945) 2,455円 ▼65 円 :100株単位
 ファストフードチェーンなどとの競争が激しく既存店の売り上げが減少し、
店舗の改装費用の増加や肉類など食材費の高騰が響き、2007年2月期決算が減
益となったことから、国内証券が投資判断を引き下げ、軟調となりました。

三井金 (5706) 604円 ▼13 円
 前期収益を押し上げた銅などの非鉄金属の高騰が落ち着き、電子材料部門に
於いて液晶パネルに使用する材料の価格下落や在庫調整が不調で、2008年3月
期決算が減益になりそうだと報じられたことから、嫌気した売りが入り軟調
なりました。

KDDI (9433) 976,000円 △17,000 円 :1株単位
 「au」携帯電話の加入者数が増え、携帯電話事業が好調で、2007年3月期
決算を再度上方修正したことから、好感した買いが入り堅調となりました。

NECモバイリ (9430) 2,145円 △75 円 :100株単位
 高機能携帯電話の販売台数が伸び、携帯電話用基地局の整備事業も好調であ
り、2007年3月期決算を上方修正したことから、好感した買いが入り堅調とな
りました。

焼肉さかい (7622) 400円 ▼80 円 :100株単位
 G・テイスト(2694)などの親会社であるジー・コミュニケーションがTO
B(株式公開買い付け)で子会社化すると発表し、TOBでの買い付け価格を
1株100円と設定したことから、現在の株価を大きく下回っていたことを嫌気し
た売りが入り大幅安となりました。