黒須田

後場に入ってから先物主導で大幅安

日経平均            16,951.93 (▼238.98)
日経225先物         16,960 (▼230 )
TOPIX            1,725.06 (▼ 22.44)
単純平均             531.72 (▼ 7.03)
東証二部指数           4,936.66 (▼ 36.66)
日経ジャスダック平均       2,612.05 (▼ 6.66)
東証一部
値上がり銘柄数          232銘柄
値下がり銘柄数         1,408銘柄
変わらず             53銘柄
比較できず            1銘柄
騰落レシオ           85.87%  ▼ 3.73%
売買高            20億7147万株(概算)
売買代金        2兆8311億4800万円(概算)
時価総額          548兆7231億円(概算)
為替(15時)          110.94円/米ドル

◆市況概況◆

 米国市場はもたつきながらも底堅い堅調な動きとなり、寄り付き前の外国人
売買動向(市場筋推計、外資系12社ベース)も買い越しとされたのですが、円
高基調が変わらないことや米FOMC(公開市場委員会)を控えてポジション
整理の動きなどもあって売り先行で始まりました。それでも、好業績銘柄を中
心に押し目買い意欲も強く、前場の引け際からは堅調となったのですが、後場
に入るととたんに先物への仕掛け的な売りなどもあって大幅安となりました。

 いったん下に向かうと、FOMCや週末のオプションSQ(特別清算指数)
算出を控えてポジション調整の動きも活発になり、また、朝方買いついた目先
筋などの投げ売りなどもかさみ、一気に節目を割り込む展開となりました。先
物にまとまった売りが出て一斉に手仕舞うような雰囲気になると買いの手も引っ
込み、押し目で買いつくものの値動きの悪さにすぐに投げる(損失確定)といっ
た展開が続き指数も「投げが投げを呼ぶ」格好となって大幅安となったようで
す。

 個別には底堅い動きを見せる銘柄も散見されたのですが、インデックス銘柄
を中心に売りがかさみ、「戻れば売り」といった格好で戻りも鈍いものとなり
ました。小型銘柄もインデックス銘柄ほどではないにしろ売りが目立ち、どの
指数も軟調となりました。先物へのまとまった売りも追随する動きで下げを加
速させる要因となりましたが、目先筋の動きが中心で引け際にはしっかりと買
戻しも入って底堅い動きとなりました。

 大幅安となりましたが、米FOMCやオプションSQを過ぎればまた押し目
買い意欲も出てくるものと思われます。為替動向や日米の金利動向も気にはな
るところですが、足下の業績が好調なだけに下値も売り叩き難く、目先的な
「買わない材料」が過ぎれば堅調な動きとなって来るのではないでしょうか。


 (投資情報センター 清水洋介)


−<今日の言葉>−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
・FOMC(えふおーえむしー)
 FOMCというのは公開市場委員会と和訳されるものでFRB(連邦準備制
 度理事会=日本の日銀のようなもの)の7人の理事とニューヨーク連銀を含む
 5名の地区連銀総裁で構成されるものです。日銀の政策決定会合のように米国
 の金融政策を決める最高意思決定機関であり、公定歩合やFF金利(銀行間
 で取引される短期金利短期金利の指標とされる)の誘導目標や景況判断、
 及び金融政策の運営方法などを決定するものです。
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◆個別銘柄◆

 繊維株が堅調、倉庫株も高いものが目立つが他はほぼ全面安

アドバンテ (6857) 12,800円 ▼160 円 :100株単位
 米国市場でハイテク銘柄が軟調だったことや、円高・ドル安が進行していた
こともあって朝方から売りが優勢となりました。一時、前日比プラスに転じる
場面も見られましたが、市場のセンチメントが悪くなって再び値を下げ、引け
軟調となりました。

三菱レ (3404) 1,112円 △21 円 
 今期の業績予想を増収・増益見通しとしたことが好感されて買いが集まり、
引けは堅調となりました。

ドン・キホーテ (7532) 9,690円 ▼460 円 :100株単位
 今期業績予想の上方修正や増配、株式分割などポジティブな材料が多く、前
日は大きく値を上げましたが、今日は利益確定売りや戻り売りなどに押されて
値を下げ、大幅安となりました。

伊藤ハム (2284) 466円 △14 円 
 ハム・ソーセージなどの加工食品を値上げすることが報じられ、朝方から買
いが集まり、堅調な動きとなりました。

学 研 (9470) 384円 △18 円 
 外資系資産運用会社が同社株を大量に保有していることが報じられ、個別に
材料があった銘柄を物色する流れに乗って買いが集まり、大幅高で引けました。

JAL (9205) 305円 ▼6 円 
 1,500億円規模の第三者割当増資を行うことが報じられましたが、前向きな資
金調達との印象を受けないとの指摘もあって市場の反応は鈍く、軟調な引けと
なりました。