いよいよ梅雨明け

新座立教キャンパス

米国株、大幅反発――ダウ平均3週間ぶり高値
 28日の米株式相場は3日ぶりに大幅反発。ダウ工業株30種平均は前日比119ドル27セント高の1万1219ドル70セントと、6日以来ほぼ三週間ぶりの高値で終えた。ハイテク比率の高いナスダック総合株価指数は同39.67ポイント高の2094.14となった。朝方発表された4―6月期の米実質国内総生産(GDP)を受け米利上げ継続観測が後退、幅広い銘柄に買いを誘った。



 S&P500種株価指数も上昇し、3日以来の高値を付けた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約16億9000万株(速報値)、ナスダック市場の売買高は約18億6000万株(同)だった。



 米商務省が発表した4―6月期の実質GDP(速報値)が前期比(年率換算)で2.5%増と、1―3月期の伸び率(5.6%増)から大きく減速した。市場予想(3.2%増)も下回ったことで、8月8日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)では追加利上げが見送られるとの期待が高まった。



 物価上昇圧力は残っているとしてインフレ警戒感から伸び悩む場面もあったが、株価の底堅さを確認すると再び買いが優勢になった。GDPを受け債券市場で長短金利が低下したほか、原油先物相場が下落したことなども株価の下支え要因となった。ダウ平均の上げ幅は一時140ドルを超えた。



 午後も堅調地合いを保ち、主要株価指数は高値圏で取引を終えた。業種別S&P500種株価指数(全十業種)では「エネルギー」を除く九業種が上昇。フィラデルフィア証券取引所半導体株指数(SOX)は3%超上げた。



 ダウ平均構成銘柄では29銘柄が上昇。金利低下を好感し、シティグループなど金融株が高い。前日に新型MPU(超小型演算処理装置)の新製品を発表したインテルは4%超上げ、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップだった。28日に競争激化で苦戦していたドイツ事業をドイツの流通最大手メトロに売却すると発表したウォルマート・ストアーズは反発。4―6月期の世界自動車販売台数が前期比8.7%増だったと発表したゼネラル・モーターズ(GM)は小高く終えた。



 半面、オフィス・デポが急落。下落率は8%近くに達した。朝方発表した4―6月期決算で特別項目を除く一株利益が市場予想を上回ったものの、売上高が予想を下回ったことが嫌気された。同じく朝方発表した決算で一株利益が予想を下回ったシェブロンも売られた。ヒューレット・パッカード(HP)が小幅安で終え、ダウ平均構成銘柄では唯一下落した。



〔NQNニューヨーク=荒木朋〕