トレンド転換

新座立教キャンパス

米国株高に加え、好業績銘柄を囃す動きで大幅高

日経平均            15,456.81 (△113.94)
日経225先物         15,410 (△ 90 )
TOPIX            1,572.01 (△ 12.60)
単純平均             458.12 (△ 6.55)
東証二部指数           4,108.99 (△ 61.61)
日経ジャスダック平均       2,196.68 (△ 24.92)
東証マザーズ指数         1,182.09 (△ 37.77)
東証一部
値上がり銘柄数         1,311銘柄
値下がり銘柄数          322銘柄
変わらず             56銘柄
比較できず            2銘柄
騰落レシオ           83.27%  △6.32%
売買高            16億9096万株(概算)
売買代金        2兆2098億5900万円(概算)
時価総額          499兆0682億円(概算)
為替(15時)          114.30円/米ドル

◆市況概況◆

 週末の米国市場が大幅高となったことや寄り付き前の外国人売買動向(市場
筋推計、外資系13社ベース)が先週末に続き小幅だが買い越しとなったこと、
また寄り付き前に発表になった6月の鉱工業生産指数が予想を大幅に上回った
ことで景況感の好転が好感されて買い先行の始まりとなりました。寄り付きの
買いが一巡した後は目先筋の利食い売りなどに押され上げ幅を縮小する場面も
ありましたが、日経平均は15,500円を意識して堅調な展開が続きました。

 昼の市場外取引は金額も小さく売り買いの偏りもなくほとんど市場への影響
はありませんでしたが、前場の引け後や午後になってから発表された決算に芳
しくないものが見られたことなどもあって利食い売りに押される場面もありま
した。それでも先物へのまとまった買いも断続的にあり、業績好調な銘柄を囃
すように堅調な地合いは続きました。引けを意識する時間帯からは目先筋の売
り買いが交錯する形となりましたが、最後は先物への目先筋の利食い売りもあっ
て、結局日経平均は上げ幅を縮小、15,500円を超えての引けとはなりませんで
した。

 小型銘柄もさすがに高いものが多く、東証マザーズ指数は大幅高となりまし
た。業績面から不安のあるものや割高感があるものは引き続きもたついた動き
となりましたが、十把一絡げに売られて、割安感の出ていたような銘柄はしっ
かりとした動きになりました。先物はまとまった売りはほとんど見られず、
「戻れば売り」といったような動きが目立ちました。一方で買戻しを急ぐ動き
も見られましたが、引け際には目先筋の手仕舞い売りもあって、上げ幅を縮小
して引けました。

 予想以上に景況感が良くなってきた感じです。金利動向が気になって来ます
が、とりあえずは業績上方修正銘柄や上方修正が期待されるような銘柄を物色
する動きとなっています。景気に過熱感が出てくると金利面から冷やされる場
面もあるのかもしれませんが、まだ割安感を是正するような段階であり、徐々
に先高感も出てくるのではないかと思います。

(投資情報室 清水洋介)

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−<今日の言葉>−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
鉱工業生産指数(こうこうぎょうせいさんしすう)
 日本の産業のなかでGDP(国内総生産)に占める比率の高い、鉱業と製造
 業に属している企業の生産量を指数化したもの。経済産業省が毎月発表して
 いるもので、翌月に発表される「速報」は、市場関係者の注目が集まる経済
 指標の一つである。
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◆個別銘柄◆ 

 業績悪化を嫌気して医薬品株が安い

伸銅 (5771) 419円 △80 円 
 三菱マテリアル(5711)がTOB(株式公開買付)で同社を子会社化するこ
とが発表され、TOB価格(450円)にサヤ寄せする形で買いが集まり、ストッ
プ高となりました。

中外薬 (4519) 2,365円 ▼45 円 :100株単位
 朝方から見切り売りなどが優勢となり、軟調となりました。大引け後に中間
期の連結業績が発表されましたが、連結経常利益は前年同期比30%減益となっ
たことが伝わりました。

JR東海 (9022) 1,270,000円 △30,000 円 :1株単位
 第1四半期の連結業績が好調と伝えられたことや、国内証券が目標株価を引
き上げたことが材料となって買いが集まり、堅調となりました。

北越紙 (3865) 790円 ▼12 円 
 王子製紙(3861)が増資の撤回を条件にTOB(株式公開買付)を凍結する
と同社に提案したと伝えられたことが材料となって、TOBの行方を不安視す
る向きもあって売りが優勢となり、軟調となりました。

エキサイト (3754) 489,000円 △50,000 円 :1株単位
 値ごろ感が出ていたこともあって買いが集まり、ストップ高となりました。
NTT東日本・西日本を引受け先とする第三者割当増資が実施されることが発
表され、財務面の安定化を好感する向きもあったようです。

新日鉄 (5401) 446円 ▼7 円 
 第1四半期の連結業績で前年同期比で経常減益となったことが嫌気され、後
場は売り優勢の展開となり、引けは軟調となりました。