CAになにが?

CAになにが起きているのですか?

滝野川

円安などを好感し堅調だが経済イベントを控え上値も重い

日経平均            16,637.78 (△109.79)
日経225先物         16,670 (△ 90 )
TOPIX            1,636.72 (△ 8.75)
単純平均             450.96 (△ 0.37)
東証二部指数           4,152.76 (▼ 4.86)
日経ジャスダック平均       2,112.83 (▼ 1.94)
東証マザーズ指数         1,138.00 (▼ 15.11)
東証一部
値上がり銘柄数          810銘柄
値下がり銘柄数          759銘柄
変わらず             139銘柄
比較できず            2銘柄
騰落レシオ           97.47%  △1.93%
売買高            18億3615万株(概算)
売買代金        2兆3766億1300万円(概算)
時価総額          523兆6809億円(概算)
為替(15時)          116.86円/米ドル

◆市況概況◆

 米国市場が引き続き堅調であったことや為替が円安に振れたこと、シカゴ市
場(CME)の日経平均先物が日本市場の終値を大きく上回っていたことなど
から、買い先行の始まりとなりました。日経平均も節目を抜けて来たことや小
型銘柄も底入れ感が出ていること、年内の利上げもないのではないかと思われ
ることに加え、外国人の売りも減ったことを好感して買い気も出てきているよ
うです。ただ、今晩は米国市場でFOMC(公開市場委員会)が開催されるな
ど、主要な経済イベントなどもあって、利益を確保する動きも多く、上値も限
定的となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系13社ベース)もやや
売り越しと伝えられたことも利食い売りを急ぐ動きになったようです。

 後場に入ってからも目先的な利益を確保しようと言う動きが強く、一方で下
値をむきになって売り叩く展開でもなく底堅さを確認しながら利食い売りに押
されるような展開が続きました。昼の市場外取引も金額はそこそこ大きいもの
の売り買いの偏りもなく、大きく方向感を出す展開にはならず、主要な経済イ
ベントや経済指標の発表を控えて積極的にポジションを膨らませるような展開
にもなりませんでした。上値の重さが確認されると利食い売りや目先筋の見切
り売りもかさみ、ますます上値が重くなり、売り急ぐ動きも見られ上げ幅を縮
小する場面も見られました。ただ、基調は強含みであり底堅さが確認されると
買い戻しも入り「大幅高」とはいかないものの堅調な引けとなりました。

 小型銘柄は主力銘柄が物色される中で利食い売り、戻り売りに押される展開
となりました。ここのところ連騰となっていただけに目先的な過熱感も強く、
いったん手仕舞う動きとなったのでしょう。先物には散発的にまとまった売り
買いは出るものの方向感の出難いところでは追随する動きも少なく、方向感を
出すような展開ではありませんでした。方向感のないところで目先筋の小掬い
商いが中心となっていたようです。

 日経平均は節目を抜けたこともあって堅調な展開となっています。景況感の
悪さも年内の利上げが見送られる要因と楽観的な見方が多くなっているようで
す。株式税制の問題も進展が見られ、徐々に悪材料も織り込まれ、「良い方に」
敏感に反応するような格好となっているようです。為替も利上げを織り込んだ
ところが114円台前半と考えれば輸出関連銘柄も「買える」と判断されるのかも
しれません。

マネックス証券 投資情報部長 清水洋介)

−<今日の言葉>−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
・FOMC(えふ・おー・えむ・しー)
 FOMCというのは公開市場委員会と和訳されるものでFRB(連邦準備制
 度理事会=日本の日銀のようなもの)の7人の理事とニューヨーク連銀を含む
 5名の地区連銀総裁で構成されるものです。日銀の政策決定会合のように米国
 の金融政策を決める最高意思決定機関であり、公定歩合やFF金利(銀行間
 で取引される短期金利短期金利の指標とされる)の誘導目標や景況判断、
 及び金融政策の運営方法などを決定するものです。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

◆個別銘柄◆ 

 鉄鋼株は利食い売りに押され、ハイテク銘柄は堅調

トヨタ (7203) 7,230円 △90 円 :100株単位
 外国為替相場が一時、1ドル=117円台に下落したことが好感され、堅調とな
りました。

新日鉄 (5401) 560円 ▼10 円 
 前日まで14日連続で続伸していたことから、短期的な上昇ピッチの速さを警
戒され軟調となりました。

東建物 (8804) 1,300円 △6 円 
 オフィスの稼働率の向上やマンション販売の好調などが影響し、2007年12月
期の連結営業利益が最高益を更新すると報じられ、堅調となりました。

田崎真 (7968) 564円 ▼23 円 
 2006年10月期の連結最終損益を下方修正し、前期に引き続き赤字になったこ
とが発表され、大幅安となりました。

リンナイ (5947) 3,520円 △140 円 :100株単位
 懸念材料だった資材価格の上昇が止まったことに加え、製品価格の値上げも
順調で、製品不具合が発生したパロマ工業製品からの需要シフトもあり、業績
は順調に推移していることから、外資系証券が投資判断を引き上げ、堅調とな
りました。

ドン・キホーテ (7532) 2,295円 ▼30 円 :100株単位
 2006年12月中間期に初の中間配当(10円)を実施すると発表しましたが、年
間配当予想は据え置くとされたことから、軟調となりました。