もう。断末魔

綱島・犬蔵

中国株ばかりではなく米国株にも引きずられずに底堅い、堅調な展開

日経平均            18,053.38 (△12.45)
日経225先物         18,080 (△40 )
TOPIX            1,779.72 (△ 1.22)
単純平均             468.54 (△ 1.19)
東証二部指数           4,101.32 (▼ 2.48)
日経ジャスダック平均       2,059.81 (▼ 3.14)
東証マザーズ指数          909.25 (▼ 8.27)
東証一部
値上がり銘柄数          899銘柄
値下がり銘柄数          702銘柄
変わらず             128銘柄
比較できず            3銘柄
騰落レシオ           100.63%  △2.61%
売買高            27億8711万株(概算)
売買代金        3兆1558億8300万円(概算)
時価総額          568兆5622億円(概算)
為替(15時)          121.23円/米ドル

◆市況概況◆

 米国株が大幅下落となったことや為替が円高に振れたことなどから売り先行
の始まりとなりました。寄り付きの売りが一巡するまでは売り気配から始まる
ものなども散見されました。それでも寄り付きからの売りが一巡したところで
は外国人売買動向(市場筋推計、外資系13社ベース)が買い越しと伝えられた
こともあって底堅い展開となりました。ただ、明日のSQ(特別清算指数)算
出を控えて積極的に買い上がる動きもなく押し目買いは入るものの上値も重い
展開となりました。

 後場に入ると切り返し、前日比プラスとなる場面もありました。昼の市場外
取引は金額は今日もかなり多く、売り買いの偏りはないと伝えられたことで昨
日や一昨日と同様に底堅さを確認するような展開となりました。底堅さが確認
されると押し目を待っていたような買いも入り戻り歩調となり、結局、日経平
均は18,000円を上回って底堅く、高値引けとなりました。

 小型銘柄も軟調な始まりとなりましたが、主力銘柄同様に底堅い動きとなる
ものが多くなりました。東証マザーズ指数は下げが大きかったものの日経ジャ
スダック平均や二部株指数は軟調ながらも底堅い展開となっていました。先物
もさすがに最終売買日と言うこともあって、6月限月には積極的な売り買いは
なく、目先筋も9月限月の売買が中心であり、方向感を出すまでには至りませ
んでした。引き続きロールオーバー(乗り換え)が中心となっていました。

 海運株の一角などが乱高下となりながら賑わっています。目先筋が中心とは
いえ、こうした銘柄が賑わっていることや主力銘柄に相変わらず売りが出てい
るなかで底堅いところを見ると、かなり買い気は旺盛と見てもいいのではない
かとも思います。5月暴落を期待していた向きも明日のSQをきっかけに買い
に出て来る可能性もあり、SQ後には堅調な展開となって来るのではないかと
思います。

マネックス証券 投資情報部長 清水洋介)

◆個別銘柄◆ 

 石油関連銘柄が堅調、機械株の一角や商社株は引き続き堅調

日立造 (7004) 255円 △24 円 :500株単位
 業績が急拡大へ向かっていることや投資判断はなかったものの大手証券がレ
ポートを出したことから、買いが入り大幅高となりました。

グッドウィル (4723) 61,800円 ▼10,000 円 :1株単位
 厚生労働省コムスンに介護事業所の指定更新を行わせないように都道府県
に通知したことから、嫌気した売りが入りストップ安となりました。

太平海 (9123) 430円 ▼54 円
 新興国需要の拡大を見込み、大型海運株への物色が中小型の海運株にも向か
い、短期の値幅取りを狙った買いが入りストップ高となりましたが、乱高下と
なりました。

田崎真 (7968) 515円 ▼26 円
 国内卸売事業の不振に加え、棚卸し資産の評価損などが収益を圧迫し、2007
年4月中間期決算が赤字になったと発表したことから、嫌気した売りが入り大
幅安となりました。

東洋炭素 (5310) 8,850円 △450 円 :100株単位
 半導体製造設備向け高機能黒鉛に於いて、250億円を投じ2009年秋をめどに年
産能力を1万5000トンに倍増させると報じられたことから、好感した買いが入
り大幅高となりました。

武 田 (4502) 8,190円 ▼150 円 :100株単位
 子会社である武田ファーマシューティカルズ・ノースアメリカ(イリノイ州
米食品医薬品局(FDA)から、主力の糖尿病治療薬「アクトス」について、
うっ血性心不全を引き起こすリスクを喚起するように、添付文書を修正するよ
うに求められたと発表したことから、嫌気した売りが入り軟調となりました。